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付けペンのお手入れマニュアル

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付けペンのお手入れマニュアル

今はデジタルの時代に徐々に移行しつつあって、アナログの付けペンでまんがやイラストのペン入れをする人もだんだん少なくなって来ましたね〜。あたしも、液晶ペンタブを導入したので、徐々にデジタルに移行中♪

でも!やっぱりアナログ画材って良いですよね!ペンと紙さえあれば誰でも簡単に描くことが出来るのが、とっても良い所☆ 描いた絵を手に持って見れる所も、描いた実感が持てます♪

このページでは、そんな魅力的なアナログまんが画材『付けペン』のお手入れ方法を紹介しますヾ|*'-'*|

朝絵の丸ペン&インク

あたしが使ってるインク&ペンです☆ この組み合わせで経験したお手入れ方法を紹介しますね♪ 多分、Gペンや他のメーカーのインクなどでも同じ様な傾向があると思うので、参考にしてみてくださいね☆

■丸ペン
日光 ペン先 N-丸ペン アートウェーブオリジナル10本セット

丸ペンは日光製♪2012年に材質の仕様変更があり、今はクローム仕上げのみ入手可能。あたしは昔のブロンズ仕上げの丸ペンを今も(2016年)大事に使ってます☆

■インク
開明 ドローイング ゾル K60ML

日頃のお手入れ

付けペンでイラストやまんがを描いていると、すぐに調子が悪くなりますよね。その都度ティッシュでインクを拭き取って、またインクを付けながら描き進める☆ でも、何ページも描いてると、その方法だけじゃ元の描き味が戻らないです。そんな時に試す方法を色々とまとめてみました♪

用意するもの


  • ティッシュ(2枚)
  • カッター
  • ライター
  • ルーペ

ティッシュでインクを拭き取る

描いてて、描き心地が悪くなって来たら、まずはティッシュでインクを拭き取りましょう。

濡れたティッシュでインクを拭き取る

ティッシュの他に、濡れたティッシュで時々拭き取ると効果的な事があります♪ その後、普通のティッシュでもう一度乾拭き☆ 濡れティッシュは引き出しなど原稿から遠ざけて置いておきましょう。

カッターでこびり付いたインクを削り取る

何ページも描いていると、いつの間にか付けペンにインクがこびり付いてしまいます。ティッシュで拭いても取れないので、カッターで削り落としてしまいましょう。

外側は根元までまんべんなく。内側はカッターが入りにくいので、できる所まで☆ インクだまりの中や、ペンの割れ目の中にもカッターを通して、こびり付いたインクを落とすと良いです♪

削り取った後は、濡れティッシュで水拭き→ティッシュで乾拭きするといい感じです☆

ライターであぶる

インクが出ない原因の1つに、ペン先に油脂が付いてしまってインクを弾く事が挙げられます。下ろしたてとか、ペン先を指で触った後とか、よく見るとペン先までインクがしみてない状態。

そんな時は、ペン先を軽くライターであぶって油脂を飛ばしてしまいましょう。そうすると、インクを弾かない様になって、インクがよく出る様になります♪ ライターであぶった後も、ティッシュで拭いてから試し描きしましょう。

インクの濃度調整

上の4つを試しても上手くインクが出ない場合は、インクを疑います。水分が蒸発して、インクの濃度が上がってしまってる事があるんですね。

別の新しいインクがある場合は、まずはそれを試します。明らかにインクの出が違う様なら、今使ってるインクの濃度が上がってるって事☆ 水を少量ずつ入れて、新品インクと同じ位の描きやすさになる様に調整しましょう☆

薄めすぎると使い物にならなくなるので注意が必要です。

紙の湿度

最後は紙の湿度。付けペン&原稿用紙って、冬場の湿度が低い時は調子良く描けます♪ けど、梅雨時や夏場の湿度が高い時は描きにくい〜!線が太くなったり、ふにゃふにゃになったり。

この湿度問題は、まぁ仕方ないかなぁ...と。天気が良くなってカラッとするのを待つしかないですね。どうして描きにくいんだろうと思った時、これを知ってると妙に納得できたりするので、覚えておくと良いです☆

開いたペン先の復帰方法♪

日頃のお手入れ方法を全て試しても、どうしても線が太くなってしまう時は、ペン先が開いてきている証拠です。そんな時は、新しい付けペンに交換しましょう。

ただ、付けペンって意外と高いんですよね〜。最近は値上がり傾向なのかなぁ...!? 10本1600円とか、結構しますよね。2〜3ページ描くだけで交換してたら、ほんとコストがかかります。

時間がない時はおすすめ出来ないけど、あたしが日頃やってる、開いたペン先を戻す方法を紹介ですヾ|*'-'*|

ペン先の状態

ペン先の状態

ペン先の拡大図を描いてみました♪上が開いてしまったペン先の状態。ちょっとオーバーに描いてあります。実際は、0.1ミリとかほんのちょっとだけ開いている事が多いです。

それを、その下の図の様にペン先がぴったりくっついてる状態に戻したいわけです〜♪

ルーペを使用

【アマゾンオリジナル】 ETSUMI ルーペ10倍 ETM-83818

そこで活躍するのがルーペ。あたしは、1000円以下の安いルーペを使ってます☆ 10倍だけどこれで十分♪ ルーペでペン先をのぞいてみると、ペン先が開いてる様子がよく分かりますよ。

ペン先の調整

力を加える位置

ルーペを使って、ペン先の開き具合を確認します。大抵は、片方のみ開いてる事が多いですね〜。

付けペンは、外側に力がかかると開いて、内側に力がかかると閉じるように作られてます。なので、図の赤で示した部分を、外側から内側に向かって片方づつ指で押し戻します。金属の板なので、結構力を入れても大丈夫☆ 使い古したペン先で試して、どのくらい力を加えると折れてしまうか確認しとくと良いです♪

押し戻してルーペで確認して、試し描きして、押し戻し過ぎた時はもう少し開いたりなど、試行錯誤を繰り返して、ペン先がぴったり揃う&細い線が出る状態を探リましょう。

先端だけきれいにくっついてる状態

よくあるのですが、こんな状態で先端だけきれいにくっついてる状態に持って来れた時も、意外といい感じに描けます☆ 上手く行くと、新品に近い描き味に戻せるのです〜☆(≧∀≦*)ノ

付けペンの寿命

上記の方法で復帰させて描いていても、やはり寿命があります。固い金属と言えど、やっぱり図の様に削れてしまうんですね〜。大抵、片方が削れてしまって、先端が合わない状態になってしまいます。

こうなると、どう調整しても描き味を戻すことは不可能!新品を下ろしましょう♪

サンプル

  • サンプル

上記の方法で復活させた後に描いたコマです☆ B4原稿用紙の下半分を使った大コマ♪ 描く前は、ペン先が太くなってしまいどうしようもなかったのですが、何とか納得できる所まで持って来れました!(クリックで拡大します☆)

まとめ&おわりに

普通のボールペンなどと同じ位の値段の割には、比較的寿命が短い付けペンさん。日頃のお手入れと調整で、少しでも長持ちさせたいものですよね。

日頃のお手入れ

  • ティッシュでインクを拭き取る
  • 濡れたティッシュでインクを拭き取る
  • カッターでこびり付いたインクを削り取る
  • ライターであぶる
  • インクの濃度調整
  • 紙の湿度

その他に、ルーペを使ったペン先の調整方法を紹介しました!

デメリットは...特にペン先の調整には少し時間がかかる点。売れっ子の漫画家さんは絶対やってないと思います。そんな暇があったら、新しいペンを下ろして1コマでも多く描き進める!!きっと、それが正しい姿勢だと思います☆

なので、ペン先の調整方法は参考までに。日頃のお手入れを中心に、実践してみて下さいね〜ヾ|*'-'*|

最終更新日;2016/3/6

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